la vie est merveilleuse!

ふと思いついたことの徒然をゆっくりと

金持ちが戦争を起こし、貧乏人が死ぬ

金持ちが戦争を起こし、貧乏人が死ぬ
サルトルの言。。
私は貝になりたい、当時フランキー堺主演の映画。
この理不尽。これこそが、戦争というものだ。


サルトルを読んだのはのは大学生の時だ。
彼はボーボワールと契約結婚をした。
婚姻生活を続けながら互いに自由恋愛を認める。
55年も前に!
大学生だった私は
ボーボワールの「第二の性」に触れて
これこれ、これよ、と快哉を叫んだ。
世界には、同じ意志を持った女性がいた。
岩波文庫で薄い文庫本をバイブルのように持ち歩いた。


後年、私はそれを認めて欲しかったけど連れ合いは拒否した。
実力行使に出て、離婚になった、笑
だって、こっちの彼も好きだったんだもん。
慰謝料払ったし、養育費も払ったし
身一つで飛び出した私は、婚姻という縛りから解放された。自由、笑
とはいえ、脱自的存在である人間は、
逆に言えば、自由からは逃れられない、ともサルトルは言ってますが。
当時通っていた大学でサルトルが講演をした。
大講堂は超満員。
ボーボワールを伴って講堂に入ってきたサルトル。
そのシーンを映画の1シーンのように覚えている。
講演内容は・・・覚えてない😅


飢えた子供を前に、文学は何ができるか
彼の発したこの命題は文学部の私には驚きであり新鮮であり、鋭く重かった。
曰くアフリカの植えた子供には「嘔吐」は無力である、と。
そして彼はノーベル文学賞も辞退した。


やがて日本は政治の季節を迎え
大学は全共闘運動の波に呑まれて行くのだが
答えの出ない私は、
投石のために剥ぎ取られた石畳の路を歩く傍観者にしかなり得なかった。
カルチェラタンが夢の跡。


悔恨。


貧乏人同士殺し合っている場合ではなかろうが、というごまめの歯軋り。
自嘲しかできない私は、またも蛸壺に逃げ込んで、黙り込む。

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